ベランダ＆バルコニーをパラダイスに！そのＤＩＹ手法とデザイン

マンションのベランダやバルコニーは、だいたいリビング・ダイニングルームに面して配置されていることが多く、サッシのガラス戸を開けるとドッと外界の空気や街の音が家の中に入ってきます。


ベランダやバルコニーはまさに家の内部空間と外部空間の間に位置して、両方の性格を併せ持つ中間的なエリアです。

物理的にはリビングルームと繋がっているため家の中のリビングルームの延長ですが、心理的には外のリビングルームとして、家の中とは異なる感覚が味わえる空間（ベランダグランピング）でもあります。

普通、家から外に出ると、どんなにくつろげる場所でも、家の中にいるのと同じ様にはいかないものです。

しかし、ベランダやバルコニーは、基本的には外にいるけど家の中にいるのと同じくつろぎの場として使える画期的な場所です。

これを、アウトドアリビングと呼ぶようになって久しいですが、まさに外のリビングルームです。

一度その感覚の味を覚えた人は、ベランダやバルコニーに対して様々な欲望がムクムクと沸いてきて、あれがしたいこれがしたいと悩むことになります。

家の中のリビングルームとは違う外のリビングルーム、テレビがない、エアコンがない、きっと違った楽しみ方がある。

あなたも見つけてみませんか。新しいアウトドアリビングでの楽しみ方（ベランダグランピング）を。

○飲食がしたい。朝ごはんを食べたい。お茶を飲みたい。バーベキューをしたい。

○パーティをしたい。

○読書をしたい。

○昼寝をしたい。

○日光浴がしたい。

○ガーデニングがしたい。

　悩み＆疑問すべて解決（ガーデニング編）を見て下さい。

○リラックスして、ボヤーとしていたい。

○子供と遊びたい。水浴びしたい。

○素足で出たい。

○タバコを思いっきり吸いたい。

etc.

と様々な欲望がふつふつと沸いてくるものです。



でも、すべてが許されるとは限りません。

マンションによって管理規約が微妙に異なりますので、どこのマンションでもＯＫというわけでもありません。

マンションはあくまでも集合住宅ですので、自分だけ楽しくても隣近所の迷惑になる行為は慎みましょう。

ルールの範囲内で楽しむことが大事です。

２００８年５月に実施されたネット上のアンケート（２５ＣＩＮＱ）で、約１，０００名の回答者のうち、家で何らかの形でガーデニングをやっている人が６５．５％もいるそうです。

そのうち、１８％の人がマンションのベランダやバルコニーでガーデニングを楽しんでいるとのことです。

その中の意見で、ベランダやバルコニーでのガーデニングは隣近所の迷惑だからやめてほしいというのがありました。

蚊が大量に発生するからだそうです。ガーデニングもやりようによっては人の迷惑になるということです。

＜関連記事＞
元通りに復元でき本来の機能を阻害しないのが基本条件
ベランダ＆バルコニーの許容重量について
ベランダ＆バルコニーの条件を確認してデザインに生かす
スロップシンクとは？
屋外用コンセントはあると便利ないと困ることも！
排水溝が詰まってませんか？
利用できる広さはどれくらい？
暑く寒く乾くおまけに風もきつい
向き、時間、場所によりづいぶん差がある日照
お肌の大敵は紫外線
虫とか鳥の襲来もあり
大気の影響をもろに受ける
素足でも出られるようにしたい
管理規約をもう一度確認
ベランダ＆バルコニー用タイルの種類と施工
タイルを使った床のデザイン例
ベランダ＆バルコニー用ウッドデッキパネルの種類と施工
ウッドデッキパネルを使った床のデザイン例
ベランダ＆バルコニーで使う化粧砂利類
素敵なファニチャーをピックアップ
ベランダ＆バルコニーで使える日よけグッズをピックアップ

マンションのベランダやバルコニーには災害時に非難するための防災設備がいくつかあります。

1つ目は、両隣（角部屋の場合は右か左どちらか）の住戸を隔てる隔壁パネルというもので、緊急時にはこのパネルを破壊して避難するように設計されています。

また、もう一つはベランダやバルコニーのコンクリート床に開けられた防災のための避難用ハッチで、緊急時にはここから梯子を下ろして下の階に避難できるようになっています。

ただし、避難用ハッチはすべてのベランダやバルコニーに設置されているとは限りません。



消防法では、集合住宅においては相対する２方向の避難経路を確保することが義務付けられています。

ベランダやバルコニーに避難ハッチがなくても、建築基準法や消防法に適合した相対する２方向での避難経路が確保されていいればＯＫです。

では、２方向の避難経路とはどういうことかといいますと、マンション内のどこかで災害が発生したとしても避難階（通常は１階に設定）に安全に避難できる経路が２つ以上あるということです。


例えば、玄関側の廊下で火災等が発生した際、バルコニーの隔壁パネルを破り隣住戸に侵入し玄関を出て階段から避難できる場合は、避難用ハッチを設置する必要はありません。

このように非常用に利用できる階段が２箇所以上設置されているような場合です。

これらの設備がいつでも防災用に使えるようにしておく必要があります。

○隔壁パネルを遮るようなものを取り付けたり、重くて直ぐには動かせないようなものを置かない。

○隔壁パネルが両方にある場合は、前もってどちらに避難すべきかを確認しておく。

○できれば、避難すべき方向がわかるような標識を隔壁パネルなどに貼っておく。



○避難用ハッチは、自分だけでなく、誰が使用するかわかりません。間違いなく開き、梯子が使えるか定期的に点検しておく。

○避難用ハッチの上にも、下（下の階）にも物を置いたりしない。

○ベランダやバルコニーは避難経路の一部として、支障なく通れるようにしておく。幅６０ｃｍ以上のスペースを確保する。

○地デジなどのアンテナの設置は、法律的には問題ないが、マンションの管理規約などに抵触しないか確認する。

○災害時に、これらの設備がうまく使えず被害（死傷者）が出た場合には、訴訟に発展することもある。

実際、災害時にベランダやバルコニーから避難する場合は、履物を履き、ハンマーのような硬いものを携え、隔壁パネルをガンガンぶち破り、他人の部屋のサッシのガラスを割り(施錠されている場合）、部屋に土足で侵入し、玄関から出て、非常用階段を下りて逃げるか、避難ハッチがある場合は、蓋を開け、縄梯子をツツツーと下ろして、下の階へ避難してください。（グッドラック！！）


＜関連記事＞
ベランダ＆バルコニーは共用部分であり自分のものではない
ベランダ＆バルコニーの各部位をよく観察しましょう
ベランダ＆バルコニーの条件を確認してデザインに生かす
利用できる広さはどれくらい？
どんな植え方や飾り方があるんだろうか？
素足でも出られるようにしたい
管理規約をもう一度確認
ベランダ＆バルコニー用タイルの種類と施工
ベランダ＆バルコニー用ウッドデッキパネルの種類と施工
ベランダ＆バルコニーで使う化粧砂利類
素敵なファニチャーをピックアップ

マンションのベランダやバルコニーで洗濯物や布団を干すのに最近では結構様々な制約があります。

ベランダやバルコニーは、専用使用することは認められていますが、そもそも共用部分であるため、室内と同じように何でもＯＫというわけにはいきません。

分譲マンションの管理規約の多くは、景観上や落下の危険性から、洗濯物や布団を手摺に直接干すことを禁じています。


また、同様に手摺より高い部分にも洗濯物を干してはいけない場合もあります。

もっと厳しい場合は、ベランダやバルコニーに洗濯物を干すことすら禁じているマンションもあります。

ただ、こういうマンションでも、鯉のぼりやクリスマスのイルミネーションなどは一時的なものとして大目に見ている場合もあるようです。

標準仕様で設置されている手摺付の物干金物は少しの洗濯物しかかけることができませんし、布団のような長いものを干すこともできません。

最近では部屋干しする人も多く、浴室乾燥機や洗濯物乾燥機を使用することでベランダやバルコニーに干すものを減らすこともできますが、どうしても太陽の下で乾かしたいという人もいるようです。



物干しが禁止されていない場合は、様々な後付けの器具を準備して工夫すれば、少しは多くの大きなものを干せるようになると思われますが、まったく禁止されている場合はどうしようもありません。

マンション内で多くの同士を集めて、管理規約を見直す運動を起こすしかありません。

マンションのベランダやバルコニーでの物干しは以下のような点に注意が必要です。

○狭いスペースですので洗濯物を干すべきサービスエリアを確保し、そこには物を置かないようにする。

○高層階は強風対策をしっかりしないと、あなたの洗濯物は直ぐにどこかに飛んでいってしまいます。

○洗濯物が、手摺やコンクリート、植木などにこすれてドロドロになることもあります。

○周辺に幹線道路や工場の煙突などがあると排気ガスやばい煙などで汚れてしまうこともあります。

○周辺に緑が多いと虫がついたり、鳥が糞を落としていったりと様々なアクシデントが起きます。

○上階や隣の水遣りや、掃除で思わぬものが洗濯物を汚すこともあります。

○布団を干した後、ポンポンと力いっぱい叩いてる人をよく見かけますが、あまり効果はありません。

＜関連記事＞
ベランダ＆バルコニーの日照・風・水はけについて
ベランダ＆バルコニーの条件を確認してデザインに生かす
いろいろな手摺の形があるけど何が違うの？
利用できる広さはどれくらい？
暑く寒く乾くおまけに風もきつい
向き、時間、場所によりづいぶん差がある日照
雨の影響
虫とか鳥の襲来もあり
大気の影響をもろに受ける
管理規約をもう一度確認

マンションのベランダやバルコニーは、積極的に利用しようと思わない限り、避難用の経路、物干し場、要らなくなったものを置く場所、ひどい場合はゴミ置場になってしまいます。

できれば、こういった使い方だけではなく、もっと気持ちのいい場所として利用したいものです。

特に、生ゴミを置く人がいますが、これは様々な問題を引き起こします。

○悪臭が発生する。近所の鼻つまみ者になってしまう。

○様々な生き物を誘引する。ハエ、ゴキブリ、カラス、ハト、ナメクジ、アリ等々。田舎に行くと、ムササビ、モモンガも？

○ベランダやバルコニーは隣近所と繋がっているため、様々な生き物は他の住戸にも侵入していく。

○カラスやハトに目をつけられたマンションは、建物や洗濯物がフン害にあい、マンション全体の住人が憤慨する。

○ベランダやバルコニーに無関心な人のお宅には、ハトが直ぐに巣をつくる。

○近い将来、鳥インフルエンザでマンション内感染が起きるかも？

ベランダやバルコニーを利用する趣味がなくても、常に清潔に整頓された状態に保っておくことは、防災的にも衛生的にも重要なことだと思います。

また、常に心の片隅に置いておかなければならないことは、ベランダやバルコニーは１０年程度で防水メンテナンス工事があるため、室外機以外の物をすべてどかさないといけないということです。簡単には他の場所に退避できないようなものを置くべきではないということです。


＜関連記事＞
あなたならどんな風に使いますか？
コンクリート床に重たいものを置いても平気？
排水溝が詰まってませんか？
暑く寒く乾くおまけに風もきつい
雨の影響
虫とか鳥の襲来もあり
管理規約をもう一度確認

高層マンションのベランダやバルコニーの楽しみの一つに眺望があります。

一日中眺めていても飽きないというくらい好きな人もいるみたいです。



遠景の連なる山々や雲の様子、下界の街並み、また、夏の花火大会では特等席になることも、星の好きな人は夜空の星座を一晩中楽しめます。


夏の夜は雨の日以外ほとんどをベランダで過ごすというベランダ族（ベランダでタバコを吸う一族とは別種族）というかハイベランダー（はじめて使う造語）というか、そういう人種が増えているそうです。





でも、高層階のベランダやバルコニーは結構危険な場所、その注意点をあげてみました。

○子供は一人でベランダやバルコニーには出さない。ちょっとしたものを踏み台にして手摺を乗り越えます。

○猫や犬も直ぐダイビングします。（５階が限度）

○酔った大人も危ない。ベランダやバルコニーでの深酒は危険がいっぱい。

○高層階は思わぬ烈風が吹き荒れます。本、書類、家具、タオル、ティカップ等、なんでも飛ばされます。

○台風や強風が予想される場合は、室内で楽しみましょう。

○いくら暑い熱帯夜といえども、ベランダやバルコニーで寝たら風邪引くかもしれません。

マンションの価格は、ほとんどの場合、上層階にいくほど高くなっています。

同じ広さで、同じ間取りで、同じ内装でも、１階でも階が上がると数十万円程度価格が上がり、最下階と最上階とでは数百万〜数千万円（超高層の場合）もの価格差がつきます。

しかも、マンション販売の常識では、この割高な上層階から売れていくというのです。

マンションはなぜ上階層にいくほど価格が小刻みに上がるのか納得のいく説明をしてくれる販売員さんに合ったことがありません。

これは、販売会社が戦略的に価格をつけているだけで、説明できる根拠がないからです。

強いて言えば、上層階の方が下層階より需要が多く、競って買う人がいるから高くしても大丈夫と答えるしかありません。

固定資産税や相続税では、これらの階層による課税の差はありません。

つまり、課税上では、高層階であることに対する資産価値は認めていないということです。

でも、先を争って上層階を購入するハイクラス（高階層？）な人たちがいるということは、そこに何らかの価値があるのでしょう。



例えば、「眺望」、「日照条件」、「防犯性」、「下界の騒音・排ガス」、「通風性」というような客観的な条件だけではなく、もっと主観的でアホらしい意味もあるようですが。



＜関連記事＞
屋外用コンセントはあると便利ないと困ることも！
暑く寒く乾くおまけに風もきつい
虫とか鳥の襲来もあり
大気の影響をもろに受ける
素敵なファニチャーをピックアップ